- 2008年3月27日 01:47
- TV
番組”100年の難問はなぜ解けたのか~天才数学者 失踪の謎~”を見た。ここでいう100年の難問とはミレニアム懸賞問題(アメリカのクレイ数学研究所によって2000年に発表された100万ドルの懸賞金がかけられている7つの数学上の未解決問題で、各分野で非常に重要な問題のこと。中にはP≠NP問題といった計算機科学や暗号の分野において重要な問題も含まれる)のうちのひとつであったポアンカレ予想である。
ポアンカレ予想とは、”単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である”という予想であるが、当然私もこれだけでは”なんのこっちゃ!?”である。
この番組では平易に次のような予想であると説明していた。”地球からロープを付けたロケットを飛ばして、これが地球に戻ってきた時に、その紐を回収することができれば宇宙は球体ではないか”ということである。例えば、宇宙がドーナツ型をしていると、その紐はドーナツの輪に引っ掛かって回収できなくなる。ということである。
先日読んだ”フェルマーの最終定理”のように番組はフィールズ賞の授賞式から始まる。が、ポアンカレ予想を解決した本人グリゴリー・ペレルマンは受賞を辞退し、さらにサンクトペテルブルグにひきこもっているという。
その後、番組はポアンカレ予想の内容と、予想に至る道筋、学問的背景を丹念に説明していく。決して簡単でない予想の道筋も絶妙なたとえでわかりやすく説明しているので、細かいことは分からずともイメージはつかむことができる。
そしてついにグリゴリー・ペレルマンが登場しポアンカレ予想を解決するのだが、これまでポアンカレ予想にチャレンジしてきた数学者は当時の先端を行く位相幾何学(トポロジー)を使って解決しようとしてきたが、ペレルマンはこれに対して、古くからある微分幾何学と物理学を用いて解決をした。このため、ポアンカレ予想の解決に関する講義で数学者は「ポアンカレ予想がとかれたことに落胆し、それが微分幾何学によってとかれたことに落胆し、その場の数学者が講義を全く理解できなかったことに落胆した」そうである。
しかし、フェルマーの定理を解いたアンドリュー・ワイルズと異なり、原因は分からないもののペレルマンは半ば隠遁生活を送ってしまっている。数学の虜になるということはそれだけ精神的負担がかかるものなのかもしれない(もっとも今は別の問題に取り組んでいるという話もある)。ちょっとバックグラウンドは異なるものの、不完全性定理で有名なクルト・ゲーデルも晩年はいささか悲劇的なものであった。
とにかく、さすがNHKと言わざるを得ない良い番組だった。
| ポアンカレ予想を解いた数学者 | |
![]() | ドナル・オシア 糸川 洋 おすすめ平均 ![]() 難しすぎます... これもまた名著 ポアンカレ予想の解決までの流れがよく分かる 次元を一つ落とせば簡単に分かるのだが・・・ 無神経な日本語タイトルが残念Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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難しすぎます...
これもまた名著
まで
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